マメとニンジン

ロードバイクと僕

僕vs暗峠!!!!!峠界のラスボスに挑む!!!!!

ロードバイクを購入し、約1年と5ヶ月経った頃、初挑戦した

暗峠



開始300mで足つき。



その後、何度も足を付きながら、時に自転車を押しながら、なんとか頂上まで辿り着きました。
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時は流れ……1年9ヶ月が経ち……

クロモリバイク&フロント34tリア25t

カーボンバイク&フロント34t±3(バロックギア)リア28t

と、なりました。

そして、この1年9ヶ月。
様々なライドでヘロヘロになり、少しずつではありますが、確実に過去の自分を越えて来たハズです!!!!!

ラスボスよ!!!!!
ここいらで、いっちょシバかれに行きますか!


記します。

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挑戦当日

普段は朝から峠へ出掛けますが、朝は路面が濡れている可能性があります。
その場合、挑戦どころでは無くなってしまう為、午後に照準をセット。


午前は、家族で公園へ。
子供達と戯れる中

「今日ラスボスかぁ」

と僕の頭にチラチラ暗峠が顔をだします。


帰宅後、暫くのまったりタイムを経て…



午後3時半。


「とおちゃん。ラスボス倒しに行ってくるわ。」

と長男(4歳)に告げ家を出ます。

「頑張ってなぁ!!!!!応援してるわぁ!!」

と目を輝かせ答える長男。

暗峠

家を出て、峠へ向かいます。
ゆっくりと走り、暗峠のシュミレーションを頭の中で描きながら、心の準備を整え、ふとサイコンを見ると………

心拍数150

僕は緊張している

段々と近付いてくるラスボスに、僕はすこぶるチキっていました。

まさか、暗峠にリモートで心拍数を上げられるとは想定外です。

一旦暗峠の事は忘れ、頭の中を空っぽにしてボーッと走っていく事に。


自宅を出発し、約20分…

暗峠から少し下った地点に到着。

近ぁっ!!!!!

暗峠スタートの前に

少し開けた交差点で、グローブ、ネックウォーマーを外し、サイクルジャージのベンチレーション三ヶ所全てを全開にします。

そして、家で生成したバームをグッと飲み暗峠のスタート地点へ向かいます。

この高架を越すと暗峠のスタート。
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有名な暗峠ではありますが、スタートの前に今一度スペックを紹介したいと思います。


暗峠(↓記事参照)

距離2.63km
標高400m
距離2.4km

平均勾配16.8%
最大勾配41.0%

最大斜度41%!? まさに必死!関西屈指の激坂「暗峠(くらがりとうげ)」へロードバイクで | FRAME : フレイム

ヤヴァィですねぇ…

スタート地点の直前で停車し、呼吸を整えてから挑むのが一般的だと思います。
しかし!
チキンな僕は、また無駄に心拍数が上がってしまう恐れがあります。
もうボーッとしたまま、暗峠へ突入!




目標!足つき無しの登頂!!!!!
ロードバイク4年目、2度目の挑戦スタート!!!!!


暗峠スタート

ボーッとしたまま暗峠へ突入しましたが、既に勾配は15%程あります、シャっキリと目を覚ます僕。
早速ドーナツコンクリートのお出迎えです。
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最初は住宅街を進んでいきます。
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まずはこの住宅街を越えられるかが、第一の関門。
書類選考的な立ち位置の区間だと僕は思うのです。

サドルからお尻を上げ、極力前傾姿勢で立ち上がり、前荷重でペダルを踏み込んで行く、対激坂フォーム。

これが出来ないと、この区間でふるい落とされる事でしょう………



無事、書類選考区間を突破!
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そして、初暗峠の時の足つきポイントが近付いてきます。


そんな時!前から車が!
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慎重に車をパスし、初暗峠の時の足つきポイントを突破!
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この溝の所で足をついた記憶があります。。

あの時と比べるとめちゃめちゃ余裕があって、


これはイケるんじゃないか?!

そんな期待が込み上げてきます。

しかし、そんな期待を叩き潰すかの様に、容赦なく激しさを増す勾配。


ここからが本当の戦い。
超激坂区間に突入です。


そのスペック……なんと





距離 1.18km
平均勾配 21.4%






「何の為にこんなキツい事をしているのか?」

そんな、雑念が浮かんで来ますが、ここまで来てしまった今!!!!!
僕に出来ることはただ一つ!!!!!
足元に散らばるドーナツを一つ一つ消化していく事のみ!!!!!

なるべく身体に負荷を掛けないバランスを探りながら、一歩一歩ペダルを踏み越えて行きます。

まさに、「全身を使って戦っている」感じで、もう、峠と戦っていると言うより、重力と戦っている感じなのです。


地球vs僕です。


赤い橋を通過!
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ハイキング中のマダムとすれ違います。
そして、マダムがこう言います。

「うわぁ…凄すぎるぅ…!ガンバってぇ!!!!!」







……


めっちゃ元気でるやん??


声援とはこんなにパワーの出るものなのか?!
気分はツール・ド・フランスです。


その直後、次は右側から子供達の声が!!!!!


少女A(多分小2ぐらい)

「えーっ!!!!!こんなん自転車で登れんのー?!」



少女B(多分小2ぐらい)

「あー。アレ電動や。」




電動ちゃうで!!!!!


お嬢ちゃんにそう伝えたい気持ちは山のごとしですが、そんな余裕はありません。

というか、何でこんなところに小学生がいるんだ?

家族ハイキングか?!


確認する余裕もありません。
僕はもうドーナツを見ることしか出来ません。


再び車が!
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僕が通過するのを、停車し待ってくれました!

ありがとうございます!


ドーナツじゃないところを発見し突入!
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スムーズだぁ。
久しぶりの普通のコンクリです。
ここでなんとか、呼吸を整えようとゆっくり通過します。
腰が痛くなってきました。


観音寺の駐車場?!を通過!
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この辺りから、呼吸器に異常が発生します。

「ハァ~。アァ~~~」

と、自分が発する声が完全に

スリムクラブの真栄田さんに。


気分は探偵ナイトスクープ

1人ナイトスクープです。

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ずっと先まで見えている激坂が僕のメンタルを削ぎます。

なるべく先は見ないように、地道に進んでいくと、少し勾配が緩くなりました!
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緩くなったとはいえ、15%ぐらいはあります。
もう、完全に僕の斜度センサーはバグってしまったようです。

この区間でなんとか筋肉を回復させようと試みますが、一向に落ち着かない筋肉。

もう、墜落寸前の飛行機の様になっている僕。


ま!また、車が!
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なんとか交わします!
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が!
通過したのに、行こうとしない車。

謎の動きを見せる車。

同時にフィジカルの限界を迎えた僕。
スピードがZEROに…
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足つき!!!!!

足をついてしまいました。
というか、気が付いたら立っていました。



ロードバイク4年目、2度目の挑戦
記録、約1.1km


暗峠。第2ラウンド。

僕は気が付くと2度目の挑戦に失敗していました。
しかし、不思議と悔しい気持ちはありませんでした。

久しぶりに対峙した暗峠は、記憶の中のそれを遥かに越えていて、まさにラスボス。


「今の自分のフィジカル&メンタルではこの峠はまだ突破出来ない」

素直にその現実を受け止める事が出来ました。


とりあえず、右側の空き地スペースに避難する事に。
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そして、ドリンクをがぶ飲みし、呼吸を整えます。
さっきの車、Uターンしたかったんかい!!!!!
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さて、どうするか?
このまま

「挑戦失敗!」
って事で下るか?

いや、登ろう。

ここで帰るとか、無いでしょう!
最後まで登ることにしました。

そして

「一回足をついてしまったからエエか!」

みたいな考えは捨て
「再びやれるとこまでやろう!」
と、決意しました。


一度、足はついてしまいましたが

僕vs暗峠
第2ラウンド開始です。


再び激坂へ復帰します。
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少し道端が広くなります。
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おっ?この道は!あの時の道だ!

マメの小話
今から遡る事約8年前。
妹、妹の友達、嫁、僕の4人で暗峠を車で登っていました。
妹と妹の友達に夜景を見せてやろうと思ったのです。
順調に登っていく中、突然!
一台の車(ワゴンR)が道の真ん中で停車しています。
このままでは通れないので、様子を伺いに行くと、男子二人、女子二人の大学生らしきグループ。
どうやら、登っている途中に運転を別の者に変わろうと車を停車させた所、ギアがパーキングからドライブへ入らなくなってしまったらしいのです。
少し車の知識があった僕は運転席へ。
めちゃめちゃチャラい香水の匂いがします。
そして、確かにギアはガッチガチでビクともしません。
チャラい匂いの中、原因を考えます……
この激坂でギアがガッチリ噛んで動かないのでは?!と考えた僕は、男子二人に「ちょっと車押して貰ってエエすか?」と伝えます。
後ろから押され少し前へ動く車。
その隙にシフトレバーをドライブへ!!!!!
入った!!!!!よかったぁ!!!!!
ドライブへ入れる事が出来たので、そのまま車を左へ寄せ、後ろで待っていた車に道を作ります。
大学生グループはホントに安堵した様子で少し泣きそうになっていました。
再びパーキングに入れると、また入らなくなる恐れがあったので、ドライブのままサイドブレーキを目一杯引きます。
男子と運転席を交代し「なるべくパーキングに入れない方がいいかも!」と説明し、自分の車に帰り再び夜景を目指したのでした。

そして、夜景スポットに到着。
四人で夜景を堪能していると、さっきの大学生グループもスポットに到着。
真っ暗な中、死角にいる僕たちの存在には気が付いて無い様です。

そして、会話が聞こえて来ます。
「さっきの人マジで神やったよなぁ。ホンマあのまま車動かんかったらヤバかったなぁ…。マジ神様やわぁ。」

20代半ば、神様になった夏の夜でした。

話しは、激坂に戻ります。

懐かし事を思い出しましたが、相変わらず激坂は僕に畳み掛けて来ます。

先ほどの広めの道を登りきり、右へカーブ。
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暫く登ると、再び斜度は増します。
このゾーンが一番キツい所じゃないかと、個人的には思います。
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すごいパンチ坂を越えると、真っ直ぐ激坂。
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それを越えると、皆さんお馴染み激坂有名スポットです。
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さっきUターンして上がっていった車がいます。

記念写真撮りに戻ったんか~い!

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撮影兄さんを越えて行きます。
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ここが一番キツいと思われがちですが、外側を通っていけば案外そうでもないのです!

有名スポットを越えると、ラストスパート。
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ここが、暗峠最後の暴力です。
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なんとか力を振り絞りますが、声は相変わらず、真栄田さんです。
このままずっと真栄田さんから戻れなくなってしまったらどうしようかと、不安になってきました。

真栄田パワーで、ラスボス最後の暴力を全身で受け止めます!

ついに、突破ぁ!!!!!!!!!!
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最後の暴力をなんとか耐えました。

この辺りで平均勾配21.4%の区間がやっと終了。


ホンマ長すぎる


この地蔵さんまで来ると、後はエンドロールの様なもんです。
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15%ぐらいの坂は来るんですが、ここまで登ってくる間に、確実に体内斜度センサーは故障するので、全く問題ありません。
15%を問題ないと思ってしまうのは人としてどうなのか?と思いますが。
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田んぼの風景が心地いいです。
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ゴール付近は集落になっています。
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ゴールが近付くと石畳が出現。
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そしてついに…ついに!

ゴーーーール
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やったぜぃい!!!!!

とりあえず、ヘロヘロなのでベンチで休憩。
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心拍が落ち着いてきたので、記念撮影をします。
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ここまで瀕死で登ってきたので、めちゃ撮ります。

これは達成感ありますわぁ。




下ります。

暗峠下る

本当は奈良側に下った方が安全&楽しいのですが、奈良側に下ってしまうと、必然的に裏十三峠を登って帰ることになります。
シンプルにしんどい&時間が無いので、大阪側へ下ります。
前回は奈良側に下ったので、大阪側は初体験。

注意して下ります。
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超激坂ゾーンへ入りました。
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アカン!

ブレーキを握り5秒ぐらいすると、「シュー!!!!!」とブレーキ音が大きくなり、全然効かなくなります。

慌てて停車し、ブレーキを離した瞬間ブレーキパッドとホイールの隙間から何かが「ファサっ」っと落ちたのが見えました。
すり減ったブレーキパッドの残骸ではなく、ただのゴミであることを願いました。


ゆっくりと、時には歩いて下って行きます。


有名スポットに到着。
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まぁ、これは撮りますよね!


行きは見えなかった町の景色が素晴らしい。
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絶景ポイントを求め、砂利道を歩いて登ります。
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頑張って登った割りにはアレな写真。


さらに下り、再びパシャリ。
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振り返って坂を見上げます。
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肉眼で見る激坂と、カメラのレンズ越しに見る激坂は全然違うんですよねぇ……

これは実際行かないと、体感できないのです。


スタート地点に到着。
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無事に下れて一安心。

このままゆっくりと帰宅しました。
「100%全力出せたけど、ボロ負けした草野球少年の河川敷の帰路」ぐらいの哀愁を漂わせ帰宅しました。

帰宅

家に帰ると、

「とぉちゃん!!!!!ラスボス倒したん?!」

と、目をキラキラさせた長男が僕に問います。

「とぉちゃん。ラスボスに勝たれへんかったわぁ。」

と、告げると……




遠くの一点を見つめ、口で風船を作る長男。







どーゆう反応?!



最後に

1年9ヶ月振りに挑んだ2度目の暗峠は敗北に終わりましたが、初回の事を思うと比べ物にならない位、自分が成長しているのが実感出来ました!!!!!

暗峠の感想としては、


どんだけ畳み掛けてくんねん!!!!!

この言葉に尽きます。

この峠を足つき無しで登れる人は、人間として次の領域に進化出来た人類なんじゃないか?とも思います。

帰宅してから気が付いたのですが、今回の挑戦で手に2ヶ所血豆が出来ていました。
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それと、二の腕(肘寄り)が筋肉痛に。

ある程度身体へのダメージは覚悟して挑戦した方がいいかもしれません。


今後の暗峠との付き合いですが、とにかく登りきれる様に成るまで、不定期に挑戦を続けたいと思います!!!!!




挑戦した夜。
ソファに座っていると、何がどうなったのかは解りませんが、長女の前歯が僕の膝に激突。
長女の歯は無傷で一安心したのですが、階段を登ると「ピキッ」っと膝に激痛が!!!!!


暗峠でやられなかった膝が、ここにきて長女の前歯?!外からの物理的ダメージで終わってしまうのか?!」
と覚悟しましたが、一週間程経った今、問題なく完治したので本当に良かったです。



最後まで読んで頂きありがとうございました!

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