続、フロントフォークvs僕。~辿り着いた真実~
前回の続きです。
フォーク付近から発生する異音を解決するため、ハンドル周りをチェックした結果、コラムの割れを発見。
時に無駄な作業も挟みつつも、シンボー君というパーツを生み出し、フロントフォークのサイボーグ化に成功した僕でしたが、一向に解決しない異音。
まだまだ僕とフォークの戦いは続くのでした。
※前回と同様、マニアックな内容で構成されている為、途中でシンドくなってきた方は「辿り着いた真実」までスキップ願います。
ステム疑う。削る。
フロントフォークはシンボー君を装着したあの形態がベストな自信があるので、一旦他の可能性を考えてみます。
そして、ここからは「七葛する前は鳴っていなかった!!」とか言う考えも捨て、全ての可能性を模索する事に。
ハンドル周りを舐め回す様にチェックしていると、トップカバーがフレームに対して斜めに固定されている事に気が付きます。
※この図は色々やりすぎましたが、とにかくこんな風に斜めに止まっているって事をお伝えしたかったのです。
恐らくステムの直角度(コラムを掴む内径と、トップカバーに接触する下面の90°)が出ていないのが原因でしょう……
ヘッドセットのベアリングは45°同士で当たっている為、少しぐらい斜めに止まっていたとしても、問題ないのかも知れません。
怪しい箇所は徹底的に正してやりましょう!!!!
ステムを削ります。
まずは、汎用旋盤(工作機械)でΦ30の丸棒を掴み、フォークの規格(オーバーサイズ)であるΦ28.6に削ります。
そして、その削った丸棒へステムを差し込みます。
すんごい隙間です。
この隙間の分だけ斜めになっているという事なんですよ!!!!
上面、下面の両側を削ります。
こんだけ削ってやっと、直角になりました。
このステムが粗悪品なのか?
ステムの製造精度が、そもそもこの程度なのか?
ステムを削り終わったと同時にあるパーツが到着したで、紹介します。
薄型トップカバーに交換
届いたパーツとは……薄型トップカバーです。
先程の削ったステムと、この薄型トップカバーを装着します!!!!
純正のDE ROSAトップカバーの厚みは約8mm
この薄型トップカバーは約3mm
この薄型トップカバーを装着する事により、ハンドルを数ミリ下げる事が出来るので、僅かですがシンボー君を掴む面積を減らす事が出来るという作戦なのです。
UCIの、「前後のタイヤの頂点を結んだ位置より下にハンドルが来てはイケない」という規定を越えている!!!!
※UCIの規定とか僕には全く関係ないのですが!
僕は……果たして…このポジションに対応出きるのか?腰がイカれるのか?
シンボー君を改造
この薄型トップカバーに変更した事によりシンボー君の頭の部分が無駄に出てしまうので、設計を見直します。
想定していたより、明らかに出てしまっているシンボー君。
よく観察してみると……
クワハラさんのボルトがシンボー君を押し上げていたことが発覚。
この干渉を回避するため穴も広げる事にしました。
↓最初の図面↓
↓シンボー君改の図面↓
DEROSAのトップカバーと薄型トップカバーの厚みの差は5mm。
全長は変えず、シンボー君のコラム内に入る外形部を5mm長くする事により、頭も5mm短くなり、一石二鳥なのです。
あとは、クワハラさんとシンボー君のジョイント部を3.5mm深くすることによって、トップキャップ~クワハラさんの距離を少し縮めます。
↓改造前↓
↓改造後↓
大きくしたアクセス穴。
装着図
相変わらず
パキッって鳴るぜ?
ステムを交換
そうだ。
あんなに斜めになっていたんだ!!!!
そもそもステムが粗悪なんじゃないか?!
そんな発想が浮上。
ネットで調べてみると、ステムが原因で異音が発生するパターンもあるという記事を発見したので、ステムごと交換してみる事に!!!!
今装着しているステムは、ワンバイエスのスージーステムというヤツなのですが、このステムはなかなかに攻めた角度なのです。
↓参照↓
折角なので、アップライトなステムに交換する事にします。
スージーステムのスタックハイトは35mm。
スタックハイトが35mm以下のモノを探します。
そして、
※中古
折角なので、トップキャップのボルトもカッケェやつに交換しました。
ここのショップで色んなカッケェボルトが一本から買えるので凄く気に入ってます。(自転車用では無いですが!)
↓是非見てみてください↓
パッと見ではわかりませんが、タイヤ上部と下ハンの距離を見てみると、確実にハンドルが上がった事がお分かり頂けるでしょう。
実際に乗ってみると…
「こんなにハンドル上げて貰っていいんすか?!」
ってぐらい、変化がありました。
肝心の異音ですが……
相変わらず
パキッって鳴るぜ!!
そろそろ
フォークを購入?!
ここまでやって、解決しなかった異音。
もう、フォークを交換するしか道はないのか?
僕の愛車
のフォークの規格は
テーパーの
昔ヤフオクでDE ROSA IDOL のフォークが売られているのを見かけた事があったので、検索してみます。
しかし、まぁ~こんなベストタイミングで出品されている訳も無く………同じ規格であるピナレロのフォークが沢山出品されていました。
この際、ピナレロのフォーク着けてやろうか?
ほんでもって
(DE ROSA×PINARELLO)
にしたろかな?
※どんな見た目になるのか気になったので、雑ですが合成してみました。
こーゆう、一時の血迷った発想は大体後で後悔するんですよ。
なんとか心を落ち着かせ、正気を取り戻す事に成功しました。
どうしようかとネットを徘徊していると、同じ規格の3Tのフォークを発見!!!!
これならイイカンジかもしれない!!!!
ただ、フレーム自体のダメージが原因だった場合、このフォークも無駄になってしまうので最終チェックをする事に。
ラストアタック
最後にフレーム本体のヘッドセットの受け部等にダメージが無いか入念に確認をし、綺麗にクリーニングしました。
本体側のベアリングの受け等にダメージは見受けられません。
3Tのフォークを購入する前に最後の試走へ行こう。
それでダメなら、フォークを購入しよう。
覚悟を固め家を出ます。
夜の町を走ります。
涼しくて本当に気持ちがいい。
そして、ハンドルに加重しダンシングしてみま
やっぱりアカンのね……
この時。
なんとなくクイックリリース付近から鳴った感じがあったので、一度緩め、かなりキツ目にギュッと締めてもう一度試走。
そして、ハンドルに加重しダンシングしてみます。
…
…
今まで散々色々やってきましたが、原因はまさかのクイックリリースでした。
信じられない結果です。
ネットで調べてみると、ショップ等の異音調査でまず最初に確認するのが、このクイックリリースらしいのです。
辿り着いた真実
まさかの真実だった、クイックリリースについて詳しく調べていきます。
僕の使っているZONDA付属のクイックリリースの評価も悪くは無かったのですが、もうこちとらフォークを購入する程の勢いだったのです。
クイックリリースを最強のヤツに交換するぜ。
調べた結果、最強であるコイツを購入!!!!
前だけ交換するのは気持ちが悪いので、前後交換しました。
並べます。
After DT SWISS
このクイックリリースに交換してから二回程山へ走りに行きました。
綺麗さっぱり異音は無くなっていました!!!!
そして、このDT SWISS に交換し、ダイレクト感が増したと言うか、確実に合成が上がった感じもして、もうダブルハッピーです。
これで、まだまだこの自転車に乗っていけそうです。
これからもいい想い出を作ろうぜ!!
相棒!!
そして、フォークとの長い戦いが終わった僕の頭に、ある曲が流れたのでした。
"遠回りする度に見えてきたこともあって
早く着くことが全てと僕には思えなかった
間違ったことがいつか君を救うから
数え切れないほど無くしてまた拾い集めりゃいいさ"
そう、この経験は僕の一部となりいつか役に立つ時が来ると思うのです。
遠回りしましたが、後悔はありません!!
少しでもこの記事が、同じ悩みを持つサイクリストの助けになれれば、本望です。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!
続編が出来ました↓
にほんブログ村